Nikon 1 V1, 1 NIKKOR 10mm f/2.8
1/100s, f/4, ISO200
2016-03-25, 府中郷土の森博物館昨日の日経新聞夕刊のトップは先端素材の記事で、中でも自己修復するCFRP(炭素繊維複合素材)が目を引いた。
母材の中に接着剤が入ったカプセルを配合しておき、クラックでカプセルが割れて自己修復するという。
航空機エンジン向けの自己修復セラミックスも凄い。亀裂が入るとセラミックスの繊維内に封じ込められた炭化ケイ素が溶け出して、ヒビを埋めて硬化し破断を防ぐという。
「充分に発達した科学技術は、魔法と見分けが付かない」と言ったのは、「2001年宇宙の旅」を書いたアーサー・C・クラークだけど、ホントにそんな時代になって来ました。
で、突然思い出すのが1970年の大阪万博のイギリス館で、ジェットエンジンのタービンブレードをCFRPに置き換える試みを展示していたことだ。あれはどうなったんだろうと、実はずっと気になっていた。
調べてみたら、そのエンジンはロールスロイスのRB211というシリーズで、炭素繊維製のファンブレードを売りに開発していたらしい。
ところが、このカーボンブレードは最後の最後でバードストライク・テストを合格出来ずに結局チタンブレードに変更される。この開発のつまずきはロールスロイス社の破産を招き、RB211を搭載するロッキードL-1011(トライスター)の開発まで遅らせてしまうことになる。
ライバルのダグラスDC-10との競争に遅れたロッキードは、猛烈なロビー活動を行ない、日本人<の誰しもの記憶に残っている1976年のロッキード事件へとつながるのだ。
自己修復CFRPが有れば、ロッキード事件は起こらなかったのかも知れず、田中角栄元首相の逮捕失脚も起こらずに、日本の歴史が変わっていたかも知れないと思うと、実に感慨深い。
以下追記日経記事の自己修復カーボン素材はジェットエンジンに使える物ではなく、使えるのは自己修復セラミックスの方です。
なので、上の文章は大きな穴が有るけど、このブログを読みにくる人でこのミスリードに気付くのは、あの人とあの人とくらいだと思うので、あえて誤魔化しました(笑)。
CFRPをWikiで調べて、更に当時のジェットエンジンを調べていくうちに、ロッキード事件までつながった時は我ながら興奮して、上の論理的齟齬を誤魔化すことにしちゃいました。
万が一、このブログを参照して誤用されることが無いように、ここで追記して謝っておきます。ごめんなさいm(__)m
でも、アカヒ新聞の捏造よりは罪は少ないよね?