1996年12月購入・全損廃棄
(元稿は2000/04/04に投稿)
北海道でちょっと目を離した隙に、観光客に600mmレンズ付きで三脚ごと倒されて全損したF5の写真です。
冷気が少しゆるんできた1998年3月の北海道。釧路湿原の近くにある鶴居でタンチョウを撮っていたときに、近くの林に小鳥類がいることに気付き、そちらに移動した。
林の脇の道路にカメラを置いたまま、木立の中を動き回る小鳥を双眼鏡で追っていたとき、
「ガスッ!グワ~~~ン!!」という嫌な音に振り向くと「まあ大変、カメラが倒れているわ~」とか言いながら足早に離れていく、4~5人の観光客のおばさん。
私のF5はちょうど雪が解けてアスファルトが露出した部分に左肩から着地してしていた。
ちょっと待て!ババァ!
倒れているじゃなくて、
倒したんだろうが!!しかし彼女らはすでにどこかに消えている、トホホ(;_;)。
F5の重量1.2kgとAF-S600mmF4の5.9kg、そしてGitzoの三脚#563CLと雲台#526の両方で5.6kgのトータル12.7kgプラスαを約1.5mの高さから受けたF5は、ダイキャストのボディに亀裂を入れて横たわっていた。
「
ガスッ!」っと言う音がボディがアスファルトに食い込んだ音、そして後の「
グワ~~~ン!!」は幸い雪が残っている部分の上にレンズのフードが弾んだ音のようだ。
最初にカメラを起こしたときには外れかかったフードに気が行って、ボディの損傷には気付かなかった。
電源を入れたら液晶にerrの文字が出たので嫌な感じ。そしてボディをしっかり見たら・・・・
電源は入ったので、フィルムを巻き戻そうとするが赤ランプは付く物のモーターは回転しない。仕方ないので手動で巻き戻しクランプを巻くが、なんと巻き戻らない。無理に巻いてフィルムを切るのが怖かったので、そのままにする。
ファインダーを外してみると、亀裂の大きさとダメージの大きさがよく分かる。
600mmがフードが外れただけで済んだのは、ボディがほとんどのショックを吸収したのと、レンズが当たったのが雪だったことに助けられたのだろう。このボディは修理不可能な全損となり、たまたま1ヶ月前に入った保険により新品と入れ替わることになる。
皆さんもカメラから目を離すときには三脚を大きく開いて、絶対に転倒しないようにしておきましょうね。
しかし、保険に入って置いてヨカッタなあ。
■2015/11/02追記上記はNiftyのFPHOTOなんかで、それなりに有名になった逸話です。
F5はいいカメラでしたが、いかんせん重すぎです。後継のF6が増設バッテリーをカットして軽くしたのは時代の必然でしたが、F5も分割式にしておいてくれれば、今でも持ち出す気になったかも・・・と思います。
購入時の事はいずれページにしようと、前のサイトでは目次のページに載せてあったのですが、結局書かずじまいになりました。いきなり全損の記事ってどうなのよ?って思うので、そのうち書くかもです(笑)。
でも、ボディのちゃんとした写真が無いんですよ。撮ったはずなんだけど…
ところで、文中に「全損破棄」と書いてますが、実際にはNikonサービスセンターで、プロ特約の割引購入でNikonに引き取られていったので、私が破棄したわけではありません。
考えてみれば保険で補填されたので、Nikonの割引サービスを使う必要は無かったな。
■2018/02/25追記閉鎖した昔のサイト(www.kingfisher.jp)の記事を2015/11/19に再掲載していたのですが、初稿掲載時の日付に戻して掲載し直します。